Case Study: 日本無線株式会社

企業概要

社名: 日本無線株式会社 
事業内容: 情報通信機器製造業 
住所: 東京都中野区中野4丁目10-1
設立: 1915年(大正4年)12月
テュフズードによ る提供サービス: 各国認証

車両をGPSと3GやLTEデータ通信で管理・情報収集する“モバイルロケータ” テュフズードと共に構築した管理システムで、より迅速な各国認証の取得を実現

大正4年に創立された歴史ある通信機器メーカーの 日本無線株式会社。世界各国に納入実績を持つ同社 は、通信機器事業に関連する様々な製品についてもワ ールドワイドに展開しています。ただし、納品先の国々 で無線認証取得に関する要求事項が異なるため、これ まで何かと申請に手間がかかり納期への影響など、安 定した市場投入への課題もあったようです。しかし、テ ュフズードと共に「各国認証」に取り組み、両社で試行 錯誤しながら認証取得までの管理方法を改善させてい くことで、以前より正確で迅速な海外への製品出荷を 可能にしたともいいます。各国で異なる申請プロセス にそれぞれ対応させ、世界市場へのタイムリーな製品 投入を実現した道のりには、幾つかのトラブルもあっ たようです。同社は、こうした経験を踏まえ、今後も通 信機器における新機種を開発し、海外市場への展開を 拡大させていく方針です。

モバイルロケータの世界展開

「我々の部署は、建設機械やトラックなどをGPSと 3G/LTE通信回線で管理・情報収集する通信機器“モバ イルロケータ”を製作しています。この製品は建機を世 界展開する顧客に納入するため、各国へ認証申請をす る必要があります」と日本無線株式会社(以下、JRC)の 土方洋一グループ長は語ります。「納入先からの要望を受け、新しい機種を開発したところから海外認証は 動き始めるのですが、それぞれの国毎に認証プロセス の違いや言葉の壁、時差があり、認証プロジェクトに は困難な点がたくさんあります。そこでテュフズードに 協力いただいて、申請を行っているのです。認証は試験 とそのレポート作成、関連当局に対する申請書類の準 備など、申請までが最も時間がかかりますが、テュフズ ードは対応が早いですし、テュフズードの海外の拠点や 試験所などの豊富なネットワークを活用できます。機 種を考慮せずに言えば、現在お願いしている“モバイル ロケータ”で認証を取得した国はすでにのべ50カ国を 超えていますね」

歴史ある日本無線株式会社(JRC)

テュフズードケーススタディ
通信機器事業部 通信機器技術部 モバイル通信グループ グループ長 

JRCは2015年で創立100周年を迎える老舗企業。日露 戦争時、あの有名な「敵艦隊見ユ」の報を発した、当時 世界最高性能を持つ三四式無線電信機をルーツに持 つとされています。土方氏はJRCの事業概要を次のよ うに語ります。「現在の事業内容は、世界中の船舶向け に通信機器やレーダなどを供給する海上機器事業(船 用電子機器)、ダムや河川、地域防災などの社会インフ ラのシステムを手掛けるソリューション事業、移動体通 信機器から通信インフラネットワークまでを開発・販 売する通信機器事業の3つに分かれています。私はカ ーナビに組み込むGPSで世界トップシェアを持つ通信 機器事業部に所属しているのですが、開発した製品の 評価をテュフズード(取引開始時は旧ザクタテクノロジ ー)にお願いしてすでに15年が経ちます。もう何機種お 願いしているのか分からないぐらいです。国内の電波 法認証やEMC試験などをお願いしていたのですが、そ のうち海外認証が必要になってきたことで、現在の流 れにつながっています。今は車両に組み込むモバイル 通信機器 “モバイルロケータ”の各国認証をお願いして いるところです」。

テュフズードケーススタディ

世界に広がるモバイル通信と各国認証の関係性

現在、テュフズードとともに各国認証を行っている “モバイルロケータ”について、土方氏は次のように解 説します。「GPSの情報を3G回線やLTEなどの通信網に より伝送する通信機器です。これを使用すれば車両の 動態管理をリアルタイムで行うことができます。例え ば、トラックに取り付けて経済走行を管理したり、配送 状況の管理ができたりします。また、空いている車両 を把握して移動させ、全体としての稼働率を上げると いうことも可能になっています。建設機械であれば、車 両の状況を把握することで、メンテナンスや油圧・燃料 の効率化を図ることもできます。走行距離や、クレーン 動作時間といった情報をすべて集約して、メンテナンス データとして自社に蓄え活用しているわけです。最近 では、自家用高級車に取り付けて、ディーラに車が入っ てくるだけでメンテナンス情報が表示されるというよ うな利用方法もあるようですね」。 これら車両への通信機器の組み込みと各国認証の関 係を土方氏は次のように語ります。「建設機械への通 信機器の組み込みは世界的に広がっています。納入先 がグローバル展開として海外に進出すると同時に、各 国認証という業務も同時に必要となってきました。さ らに建設機械の場合は、通信インフラの無い場所で作業を行うこともあります。その場合は通信モジュール を3Gから衛星通信に取り換えた機種を投入するので すが、機種が増えるごとに海外認証も増えていくとい う状況です」。今後も世界的な広がりが期待できると いうモバイル通信機器。このような車両に取り付ける 通信機器の可能性について土方氏は語ります。「その うち自動運転も視野に入ってくるでしょう。例えば人が 働くには危険な場所などをリモートコントロールしな がら自動運転で入っていったり、災害時にはロボットに 取り付けて放射線量を測定したりすることも考えられ ます」。

「各国認証」の取得の過程について

海外で認証取得を行う際、まず機器の試験によりデ ータを収集、次に仕様書や試験データ、申請書類を取 りそろえて、国ごとの担当当局に申請を行います。言葉 の壁や国ごとの慣習の違いもあり、取得にはトラブル も付きまとうため、専門家との協同作業が不可欠です。 現在、JRCは、テュフズードのサポートを受けてスムーズ な各国認証を行っていますが、それでも道のりは平坦で はなかったとのことです。「タイでの認証を行った時の ことです。提出書類の不備やテュフズードとの行き違い が重なって、申請日が1カ月ほどずれ込んだことがあり ます。日本の機関であれば、事情を説明して対応を早め てもらうような場合もありますが、タイの機関ではそう はいきません。逆にそのまま放置されてしまうことさえ あります。そこですぐにタイに入って申請をまとめようと したのですが、申請業務を委託する予定であった現地 代理人と連絡が取れず、さらに大混乱に陥りました。最 終的には何とか期限までに取得がかなったのですが、 その苦い経験を基にテュフズードと二人三脚で効率的な認証申請システムをまとめ上げていきました。具体 的には、事前準備、プロジェクト開始、試験、レポート 完了など、申請までの手順を分解してフェーズごとに分 け、管理表を作りました。それぞれの落とし穴も確認し て、対策も練っていきました。テュフズードと一緒になっ て改善点を抽出、システムを構築していったのです」と 土方氏は過去の海外認証で苦労した体験談を語りま す。その結果、海外で認証を取得するまでの期間は大 幅に短縮され徐々に申請への不安が払しょくされてい ったといいます。

テュフズードケーススタディ
歴史ある社屋(三鷹製作所)

土方氏は語ります。「次の申請からは大変うまくいきま した。改善前だと申請まで5カ月の期間を要していたの ですが、改善後はなんと2カ月でやり遂げることができ ました。申請までの時間を圧縮できれば、それだけ申 請日を前倒しできますので、戦略上はとても有利にな るのです。書類で重複する部分を共有したり、申請する 国が決まった時点で提出書類リストをつくったりしまし たね。代理人も再委託ではなく、テュフズードの代理人 に切り変えました。タイの問題があったからこそ、今の 体制が構築できたと考えています」。タイの事例をきっ かけに、ほかにも海外認証の問題点を解消できたとい います。「海外での認証は各国の当局を相手にするも のであり、間に入る認証機関も作業状況をブラックボ ックス化しがちです。そのため、各国認証は認可の遅延がめずらしいものではなく、情報開示もなされない場 合が多かったのです。タイの一件をテュフズードと克服 することにより、情報がすべて共有され、進行状況を お互いに把握できるようになり、結果、製品納期の管 理をしやすくなりました」

「さらに、私たちは世界50カ国以上に機器を納品して いますが、例えば、欧州向けであればCEマーキング、北 米向けであればFCC、オーストラリアはA-tickなど、各地 域で要求事項が異なりそれぞれに応じた試験や書類 を揃え当局への申請が求められます。その中には、中 南米のウルグアイやボリビアさらに東ヨーロッパのベ ラルーシ、アゼルバイジャンなど関連情報の入手が難し い国々もあり、これらの地域の要求事項や情報を集め るのは大変困難なことです。認証機関によって情報収 集や対応に差が出てくると思いますが、テュフズードは 独自のネットワークを駆使し収集した情報を共有して くれました。必要な書類は何なのか、どの試験が必要 で、機材は何台をいつまでに用意すればよいのか、さ らには日本で対応できる部分と現地で対応しなければ いけない部分はどれかなど、すべてがオープンです。両 社で申請状況を共有していき、認証取得のステージが 今どこにあるのかを常に把握することで、スムーズな 出荷へとつながりました」。

テュフズードを選んだ理由

土方氏は、各国認証においてテュフズードを選び続 ける理由を次のように語ります。「テュフズードの魅力 は対応が柔軟で小回りが利くところです。営業の方の 人柄も誠実で、柔らかい人間らしさがあります。風土と いいますか、社風がとてもよいですね。もちろん仕組 みも魅力的なのですが、人間的な面での信頼関係はと ても大きいと思います。また管理システムを用いるようになってからは、認証が予定より遅れることが無く、 概ね以前の機種よりも早く認証取得に至っています。 当然、製品の納入先からも信頼が厚くなっています」。 土方氏が重視していた“小回りが利く”という部分につ いて、テュフズード内には具体的な理由があるようで す。JRCの各国認証をサポートするチームは、もともと ザクタテクノロジーという試験、評価、認証業務を手掛 ける会社でした(2012年にテュフズードのグループとな る)。海外の提携ラボを自分たちの足で探して提携を結 んだ実績を持ち、大手と違って小回りが利くことが強 みでした。テュフズードの一員となってからは、グルー プの世界水準のネットワークや信頼できる現地代理人 を活用できるようになり、案件によって緩急のついた 対応が可能となっているとのことです。

今後の展開とテュフズードに期待すること

各国認証はまだまだ続きます。「“モバイルロケータ” の認証で、これから申請を進めていく国も10カ国以上 あります。また、“モバイルロケータ”を組み込む建設機 械などが、通信インフラもなく衛星通信も不可能なと ころで稼働するとなると、次は無線LANでデータ収集 をすることも考えられます。そして新機種を開発すると 同時に、各国認証が必要になりますので、そのたびに ご協力をお願いすることになりますね。今のところ、我 々の希望はすべてかなえていただいていますので、これ からも変わらないカタチでご支援をいただきたいと思 います」



「認証は試験をしてレポートを作成するなど、 申請書類を揃えることに最も時間がかかりますが、テュフズードは対応が早いですし、テュフズードの海外の試験所や代理店などの豊富なネットワークを活用できます。」


Choose certainty. Add value.

テュフズードは、試験、検査、監査、認証を専門とする、高品質で安全なソリューションを提供しています。世界1,000か所を超える地域に拠点を有し、ヨーロッパ、南北アメリカ大陸、中東、アジアで認定を受けています。サプライチェーン全体に渡って客観的なサービスソリューションをお客様に提供し、ビジネスと環境に目に見える付加価値をもたらしています。

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