E-ssentials 1|2015
読者の皆様、
まず初めに、この数年間の皆様のご愛顧に、心より感謝を申し上げます。
昨年はドイツの全車両承認プロセスに大きな影響を与える変更がありました。こうした変更は、製造顧客(キーワード:指名団体)と協力するための新たな機会を広げました。また昨年のもう1つのハイライトは、ベルリンで開催されたInnoTrans(イノトランス)での指定団体(「暫定DeBo」)/安全性評価機関(AsBo)およびノーティファイド・ボディ(NoBo)としての当社初の認証発表です。これは新しい未来志向のプロセスを、的を絞って導入することに成功したことを示しています。
当社は2015年もこの方法を継承し、国際的活動、とりわけアジア、南米、トルコ、スカンジナビアにおける活動を拡大して、世界中のお客様のニーズに見合う、カスタマイズされたサービスを提供してまいります。その中には、今後さらに重要度を増していくITセキュリティ関連の取り組みも含まれています。2014年以来、当社のサービスポートフォリオはインフラの安心と安全をもカバーしています。当社は、サイバー攻撃の増加するリスクに立ち向かう皆様をサポートすることを目指します。
2015年も皆様のビジネスが成功することをお祈りいたします。そして刺激的かつ成功に向かうプロジェクトを皆様と共に実現できることを楽しみにしています。
Klaus Bosch
CEO of TÜV SÜD Rail GmbH
EU整合の範囲内において、鉄道車両の承認を簡素化にさせるためのゴーサインが出されました。TÜV SÜD Railは、ドイツの連邦鉄道局より暫定機能の指定団体 (「暫定DeBo」) として初めて認められた企業の一つです。この職務において、委員会勧告2011/217/EUに準拠したサブシステムと鉄道車両の認証を提供することで、現在、製造業者をサポートしています。
TÜV SÜD Railがフェーストアルピネに対する認証を発表
昨年、グラーツに拠点を置くTÜV SÜD Railのインフラ部門が「フェーストアルピネVADEMSAŞ」(VAD,トルコ国チャンクルにあるフェーストアルピネ工場) において、顧客施設への立ち入り審査を遂行、ポイントシステムの承認を行いました。
TÜV SÜD Railがシーメンス社製機関車、ベクトロンDEを認証
シーメンス社製のべクトロンDE機関車は、TÜV SÜD Railが新たな承認手順に関する新しい覚書に準拠して評価された初の鉄道車車両です。TÜV SÜD Railは専門機関として、現在ではワン・ストップの認証を提供しています。
TÜV SÜDデンマークとヴァナヘイムABは、スカンジナビアの鉄道市場における将来的な協力に関する合意書(協定)に署名をしました。独立安全査定およびノーティファイド・ボディ認証サービスの2大プロバイダであるヴァナヘイムABとTÜV SÜDデンマークは、2002年以来、鉄道市場において顧客をサポートし続けており、鉄道顧客の恩恵に鑑みて、将来的に手を取り合っていくことを決意したのです。
TÜV SÜDのエキスパートがコペンハーゲンに集結
11月、TÜV SÜD Railのデンマーク支社では、鉄道部門における今後の課題を議論すべくデンマークとスウェーデンから招いた、およそ35人の鉄道専門家と意思決定者を歓迎。「鉄道事業における新たな課題」というテーマを掲げ、TÜV SÜDの専門家陣は、欧州の信号システム、鉄道車両サービスに関連する課題、およびERTMSシステム・ETCSシステムの要件を対象に安全性とリスク評価分野における様々な話題について議論を交わしました。
2014年の晩夏、ゲルリッツにとって記念すべき日が訪れました。合計15名のエンジニアと技術者が車両の安全性を実証し、数ある試験の中でも、脱線試験と衝突試験を世界中の顧客に代わり実施してきた施設が設立50周年を迎えたのです。ゲルリッツにあるドイツ民主共和国(GDR)の国有鉄道事業者であった旧ドイツ国営鉄道の試験実施施設は35,000平方メートルの面積を誇り、4kmに及ぶ線路および20箇所にポイントと踏切が設けられています。この施設は2008年以降、TÜV SÜDの所有となっています。