ギザの大ピラミッド、タージマハル、ストーンヘンジなど、古代の遺跡は、優れた建築は長持ちする、ということを証明してくれます。そしてこれらに共通する一点があるのなら、それは正確な幾何学です。
有名な黄金比であろうと、卓越した対称性であろうと、幾何学は、有史以来、大きい、小さい、規則的な、または特殊な形をした、すべての建物の中核をなすものです。今日においても、近代的な複合施設や超高層ビルの計画、設計、建設、メンテナンス、リノベーションに至るまで、同じ原理が、建築家に吹き込まれています。なぜなら、彼らは、感覚と持続可能性の間の微妙なバランスを見つけることを目指しているからです。
ワールドグリーンビルディングトレンド2016の報告書によると、持続可能な建物が増えてきています。なぜか。ビジネスオーナーは、低い運用コストにより、より効率的なエネルギー消費のメリットを享受することで、その将来性のある資産の価値をゆっくりと認識し始めています。
利害関係者の目には、それは肯定的な変化として見られております。なぜなら、我々の時代の最大の脅威の一つである気候変動と戦うための共同行動計画において、1つの積極的な動きでもあるからです。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、建物関連の温室効果ガス排出量が2030年までに26%に増加すると予測しています。これは、156億トンという膨大なものです。持続可能な建物の設計は、その予測の推移を削減し、さらには変更することも可能となります。
2045年までに都市生活区域の数が急激に増加するので、都市はこの流れに適応する準備をする必要があります。高密度構造は、必然的に、複雑な設計プロセスにおいて幾何学が重要な考慮事項となる、将来の持続可能な都市の重要な特徴となるでしょう。