第4次産業革命への大きな一歩

スマートマニュファクチャリングロードマップ

「インダストリー4.0の意図を理解しようと、各企業は地球規模で取り組んでいます。スマートインダストリー準備指標は、各概念を主要な構成要素まで分解し、企業に対して具体的なメリットを明示します。」

 Andreas Hauser博士

Director of Digital Service, TÜV SÜD

シンガポールのスマートネーションへの意気込みは最高潮に達しています。よく整備されたデジタルインフラ網と政府の支援政策により、同国は企業が事業を立ち上げ、デジタル化への取り組みを主導するには恰好の場所となっています。2016年には、エコノミストインテリジェンスユニットによるデジタルトランスフォーメーション指数においてシンガポールがアジアの頂点に立ちました。

スマートホームソリューションから自律型車両の導入、ヘルスケア分野における支援・ロボット技術に至るまで、シンガポールは研究開発に投資を続け、技術提案を強化するとともに経済成長を推進しています。

製造業はこの成長において重要な役割を果たしており、シンガポールにおけるGDPの20%~25%を占めています。ドイツ、中国などがインダストリー4.0およびメイド・イン・チャイナ2025を通じて国家主導でスマートマニュファクチャリングを切り開くなか、シンガポールもこれを踏襲しています。

しかし、インダストリー4.0が本当に意味するところを理解するために世界中の企業が苦心しています。

「多くの製造業者から、インダストリー4.0は広範囲にわたる包括的な用語で語られることが多い、という声が寄せられています」とテュフズードデジタルサービス局長のアンドレアス・ハウザー博士は言います。インダストリー4.0関連の専門用語や決まり文句が、すべての業種においてインダストリー4.0の提案内容の理解を困難にしているという声もあります。「インダストリー4.0の概念を理解可能な主だった構成要素まで分解し、企業に対して具体的なメリットを明示することを通して、共通認識を確立する必要があります」とHauser博士は述べます。

そして、この点においてシンガポールは別のアプローチを取ることが可能なのです。導入:シンガポールスマートインダストリー準備指標(「Index」)

1ステップ刻みでインダストリー4.0に取り組む

2017年11月、シンガポール経済開発庁(EDB)は、テュフズードと提携のもと、企業による既存の製造施設の評価、変革への道を歩む企業の支援、業界全体の革新を支援するためのシンガポールスマートインダストリー準備指標を発表しました。

「Indexは、企業および国家規模のどちらにおいても産業部門の転換を推進する、世界初のインダストリー4.0ツールとなるでしょう」とハウザー博士は語ります。この枠組みは企業にとってインダストリー4.0のライフサイクル全体にわたる指針となるとともに、ビジネスを変革するための包括的で段階的なガイドとなるよう構築されています。「Indexは技術的な厳密さと使い勝手のバランスが取れており、シンガポールにおいて中小企業、多国籍企業の双方で試用されています」とハウザー博士は言います。

本レポートはインダストリー4.0関連の概念およびフレームワークについての広範な文献調査をもとに作成されたものです。それらには主要な機関や業界関係者が作成した業界レポート、業界研究、ビジネス調査およびモデルが含まれます。

世界的な貿易拠点とネットワークを持つシンガポールですが、こうした尽力によっても 独立独行することは不可能でしょう。したがってIndexにおいてはシンガポール主導で先行したものの「ドイツのRAMI4.0フレームワークなどの国際的製造規格に完全に合致している」とハウザー博士は保証します。

この事実はまた、Indexが特定の業務形態に限定されていないことをも意味します。テュフズードで先進製造、デジタルサービスのシニアコンサルタントを務めるジャッキー・タン氏も「グローバル言語が使用されているため、世界中に適用範囲を拡大できます」と述べ、「各評価におけるプロジェクト範囲も会社により定義されるため、業種や会社の規模に関わらず指標を適用することができるわけです」と同意します。

航空宇宙産業、石油化学産業、食品産業における予備実験

Indexは、航空宇宙、石油化学、製薬および食品&飲料などの個別製造業者からプロセス工業業者まで、16社の企業(多国籍企業および中小企業)で試行されました。個々の企業は、事業運営、サプライチェーン、管理または組織上から生じるさまざまな課題に直面しています。

「グローバル組織における課題のひとつは、数ある技術チームおよび運営チーム間でインダストリー4.0への理解度が異なることです」とTan氏は説明します。「我々がワークショップを開催した際、参加者は口々にIndexはインダストリー4.0のコンセプトの主要概念、原理、そして利点を説明するうえで有益であると述べました。また、Indexおよび評価ワークショップは、チーム内でインダストリー4.0への共通または各企業固有の理解を促進すること、変革ロードマップに対し構造的・協調的にアプローチするために関連するすべての側面を考慮する際に有益であることも述べました」

「生産量を増やすことに重点を置く企業もあれば、全般的かつ実用的なデジタルトランスフォーメーション計画を策定したいと考える企業もあります。テュフズードとのある評価において、参加者に対し新技術の採用という一般的な課題が与えられました」とTan氏。「すると彼らは工場は資本集約的であり、さらに厳しい安全基準に従う必要があるため、技術採用は遅く、しかもそれらはレガシーシステムとの統合性が欠如していることも多い、と訴えました」

評価ワークショップ後には、各参加者はインダストリー4.0のコンセプト、メリットについて理解を新たにしたこと、そして特にIndexを通じて各企業特有の解釈ができたこと、変換ロードマップを構造化された狙い通りの方法で開発することができたことを確認し合いました。なかでもプロセス、技術および組織の3つの構成要素と16の評価軸を用いたIndexの包括的アプローチは、参加者がすべての関連分野を網羅する際に役立ちました。

Indexは中小企業にも適用可能です。一例を挙げれば、シンガポールに拠点を置き、海産食品を世界に向けて供給している食品製造業者であるトンシーク 食品工業は、Indexは全体的なアプローチにより変革計画を視覚化し、共通の理解とビジョン作成を推進する基盤構築に大いに役立ったと語っています。以下の動画では、Indexの概要とトンシーク社のインタビューを紹介しています。

スマート製造に向けて

シンガポールは産業変革をさらに加速し、先進的な製造を取り入れるため、シンガポール企業300社に向けてスマートインダストリー準備指標を使用した評価に対する資金提供を行うことを確約しました。

Indexはシンガポールから海を越えて広がります。Indexの世界的な導入については、現在ASEAN・欧州を含む貿易使節団を通じて国際的に協議されています。「貿易使節団においては、政府関係者、製造業者、テクニカルプロバイダー、システムインテグレータと話し合って、テュフズードが適切なパートナーであり、インダストリー 4.0の能力を備えていることを紹介しています」とハウザー博士は言います。「我々の目標は、製造業者が世界規模で直面している課題を克服し、最終的にIndexを満足することです」

スマートインダストリー準備指標を導入すれば、スマートマニュファクチャリングとインダストリー4.0は、遠い未来のビジョンではなく、ごく近い将来の現実のように感じられることでしょう。

いますぐ弊社のエキスパートに連絡し、変革への旅を始めましょう。シンガポールに拠点を置く企業様は、資金援助付き評価についての関心の有無をここに記入してください。


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